今回の話題は風街です。

 

 

 

 

ところで、日本の音楽のはじまりはどこだったでしょうか。

 

あ、ここでいう日本の音楽とは、今に繋がる、いわゆるJ-POP的な、というか、今のヒトたちが普通に享受している日本発の商業音楽のことをいいます。

これはもう、いろいろなヒトが言及しているように、それは「はっぴいえんど」だった、という言説に100%同意します。

同時に、あと数人プラスしたいキーパーソンがいます。

ひとりは、川添象郎。

ひとりは、村井邦彦。

または、加藤和彦と荒井由実。

彼らは、港区と縁が深いです。ですから個人的には、この日本の音楽の源泉を「港区音楽」と名付けています。

 

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特に、重要な人物は、この三人でしょう。

川添象郎。

松本隆。

細野晴臣。

 

川添象郎は、港区麻布笄町で生まれ育ちます。

1941年生まれ、父親は川添浩史。あの、伝説のイタリアンレストラン、キャンティのオーナーであり、戦後日本の最先端文化を牽引した、立志伝中の人物です。

川添象郎は、のちにさまざまな文化事業のプロデュースおよびアルファレコードの創始者として名を馳せます。

 

 

 

松本隆は、港区南青山4丁目、今もある梅窓院というお寺の近くで生まれ育ちます。

ですが、東京オリンピックにあわせた外苑西通り拡幅のため、彼の家は立ち退きを余儀なくされ、麻布霞町に転居します。

時に、松本隆は、やはり港区三田にある慶應義塾中等部の一年生でした。ですから彼は霞町の実家から三田の中等部まで、さまざまな麻布の坂を、例えば狐坂とか、北条坂とか、仙台坂とか、あるいは暗闇坂なんかを登り降りしながら通っていたに違いありません。

ちなみに松本隆は1949年生まれ、父は大蔵官僚です。

 

 

細野晴臣は、港区白金三光町で生まれ育ちます。

彼の実家自体は、やはりオリンピック時、外苑西通りとなり現存していませんが、現在、利庵というお蕎麦屋さんがある場所の隣にあったそうです。

白金小から青山中学に越境入学した細野晴臣は、多感な中学時代、都電に揺られながら、白金から青山一丁目まで通います。

かつて松本と細野はラジオの収録で、細野は毎日、都電7系統で青中まで通っていて、その時の車窓風景を、松本は、六本木通りを走る6系統に親和感を持っていて、その時の車窓風景を、かつてあった、そして実はどこにもない風街という街の風景として、はっぴいえんどの音楽に落とし込んだ、的な話をしていました。

細野晴臣の父は自動車会社に勤め、祖父は鉄道官僚で、あの、タイタニック号にも乗船したことがあるそうです。

ちなみに細野は1947年生まれです。

 

 

 

そしてここにティンパンアレー系アーティスト、林立夫を足します。

彼は青山一丁目、青山墓地の目の前で生まれ、育ちます。

かつて、その近くには「鉄砲山」という軍関係施設があったそうです。青山南町1丁目から赤坂竜土町にあった青山陸軍射的場です。

そこで林立夫はよく遊んでいたそうです。

今の洋菓子ウエストの少し南側あたりです。

すると、風街を地図で表すとこんな感じになるのでしょうか。

 

 

 

 

彼らは、東京の、今では、なんともオシャレすぎる場所で生まれ育ち、

けれど、そこはまだ戦後間もない時代、多くはただの雑然とした家々が立ち並び、

原っぱがあり、

駄菓子屋があり、

紙芝居屋がいて、

だからこそ、路次のベーゴマであったりしたわけです。

もちろん「風をあつめて」の路次は、どちらかというと、芝あたりのイメージ、

そして朝の珈琲屋は、渋谷のマックスロード、のイメージ、

なので、厳密にここ、というわけではないのですが、

かつて、60年前、確かにこのあたりにも、

多くの子どもたちがいて、

普通に路次に集まり、

チャンバラをやって、

彼らの誰もが、蒼空を翔けめぐる夢を想い描く、

そんな風街が、確かにあったのです。

(つづく)

 

 

 

 

 

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