【2020年代目線での】今こそ聴きたいニッポンの大名盤50選〜絶対的名盤10選ーはっぴいえんど「風街ろまん」
これまで和洋問わず、何千枚もレコードを聴きまくり、またDJの現場感覚から目利きした、2020年代に聴くべき邦楽レコードをお届けする、名付けて、【2020年代目線での】「今こそ聴きたいニッポンの大名盤50選」 […]
これまで和洋問わず、何千枚もレコードを聴きまくり、またDJの現場感覚から目利きした、
主に1960年代から1980年代にかけて制作されたレコードで、
特に2020年代に聴くべき厳選作品をお届けする、
名付けて、【2020年代目線での】「今こそ聴きたいニッポンの大名盤50選」シリーズ、
その判断基準は、以下です。
【名盤基準】
◯ 1960年代後半から1980年代後半まで発売された邦楽レコードであること
◯ 実際に自分が聴いたレコードであること
◯ 2020年の耳で、現役DJの耳で、全曲が、飛ばすことなく、聴けたレコードであること
なのですが、
実は、ここに、もうひとつ、基準があるのでした。
それは、
絶対的名盤ではない、名盤
です。
絶対的名盤とは
では、絶対的名盤とは、なんでしょうか。
これは、その名のとおり、誰もが名盤と認める名盤です。
1970年から1989年までに発表された邦楽のアルバムで、
誰もが名盤と認める名盤は、数えても10枚あるか、という感じです。
それは今回の企画から除きます。
理由は以下です。
「風街ろまん」 はっぴいえんど URCレコード 1971年
まあ、最初は、これでしょうか。
皆さん、御納得だとは思います。
とはいえ、世界中のはっぴいえんどファンを敵に回すかもしれませんが、もちろん、このアルバムの素晴らしさは、当然、認めた上で、言ってしまいますと、
これは日本音楽史上最高のアルバム、なのでしょうか。
もちろん、1970年代初頭にこんな音楽が存在した、という惹句を頭に被せなくても、
今のバンド、と言っても十分通用するクオリティ、センス、そして楽曲の完成度、
さらには、ダサいのか、カッコいいのか分からないアルバムアートワーク含め、
もちろん名盤なのです。
が、
実は、1970年代から1980年代にかけて、リアルタイムで日本のみならず世界中の音楽を追っていた者としては、1970年代から1980年代にかけての、はっぴいえんど評価というのは、、ああ、YMOの前身ね、とか、あの松田聖子の松本隆のいたバンドね、という程度のとらえで、進んでアルバム全体を聴こうという感じは音楽現場にはありませんでした。ナツメロまではいかないけど、「風をあつめて」はいい曲だよね、という感じのバンドでした。
だから、もし同じ、1970年代前半で区切っていうなら、
リアルタイムでの「日本ロック名盤一枚を選べ」では、
圧倒的に、
四人囃子の「一触即発」でした。
と、ここまで貶めておいて、いうのもなんですが、
やはり、この風街ろまんの本当の素晴らしさは、1990年まで待たないと、分からない性質のものだった、ということです。
だから、まだロックが世界中で成長、拡散を遂げていた1970年、1980年では、どうしても煌びやかな方に目が(耳が)持っていかれてしまい、このアルバムの渋い良さを、理解するまで、20年かかった、ということなのでしょう。
ということで、絶対名盤その1は、当然のごとく、「風街ろまん」となりました。
もちろん「ゆでめん」も絶対的名盤です。
今回は、「ゆでめん」「風街ろまん」2枚使いで、絶対的名盤としたいと思います。
ところで、風街とは、青山、六本木、渋谷を結ぶ三角地帯であることは、有名です。
松本隆は、青南小学校出身で、まだ高速道路が空を覆う前の、都電が縦横に走っていた頃の、東京オリンピック前の、紙芝居屋がやってきて、黄金バッドが活躍する路地裏の、そんな、すでに1970年にはなかった在りし日の東京への想いをこのはっぴいえんどで昇華し切ったのです。
世代は違いますが、彼が描き切った東京、昭和30年代ノスタルジアの東京に、もしタイムマシンがあれば、行ってみたい、この眼で見てみたい、とすごくすごく思うのです。
これまで和洋問わず、何千枚もレコードを聴きまくり、またDJの現場感覚から目利きした、2020年代に聴くべき邦楽レコードをお届けする、名付けて、【2020年代目線での】「今こそ聴きたいニッポンの大名盤50選」 […]
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